鹿屋市漁協の環境保全への取組み

◆生餌の使用率

配合飼料より生餌の方が良いイメージがありますが、実は生餌の比率が高いと海を汚す可能性が高くなります。

 生餌の比率が高いと?
  餌まきの際には餌を固形状に固めたペレットというものにする。
 
  生餌の比率が高いとペレット状にしてもほぐれ易く、海面に落ちた際にバラバラになりやすい。
 
  食べ残しが多くなる場合が多い(受容効率が悪い)。
 
  食べ残しが海底に沈殿したり、海中を浮遊することになり、
 
  結果的に海を汚すことになる。赤潮の発生原因になることも。
 
鹿屋市漁協では生餌の使用率を調整し、配合飼料と混ぜてカンパチに与えています。 「配合飼料」というと抵抗感を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、この配合飼料の原料は魚粉であり、 水分を含まない加工しやすいエサとして多くの漁場で使用されています。 生餌だけだとどうしても海を汚してしまうので、生餌を混ぜだ魚粉団子として与えているのです。 このことにより海への影響が少なくなり、 しかも効率よく魚がエサを得ることが出来るので、健康でぷりぷりのカンパチが育つのです。
鹿屋市漁協では、この配合飼料を 20年前から積極的に活用し、いち早く環境問題に取り組んできました。 配合飼料が詰まっていた袋もリサイクルするという徹底ぶりです。 鹿屋の海を守りたい、豊かな漁場を次の世代に残したい、 そしてもっと多くの方に「かのやカンパチ」を食べてもらいたいという思いが込められています。

◆環境を守るための施設

冷蔵庫施設

冷蔵庫施設
鹿屋市漁協では、大型の冷蔵庫を3つ保有しています。 古い順に500トン(S50年)、1000トン(S57)、760トン(H14年)となります。 すべてプラットホーム式の冷蔵庫で外からのゴミやネコ等が入らないように 工夫されています。 また、新式の冷蔵庫には膨張ネットとは別にシャッターを取り付けています。 冷蔵温度は、新施設では -26℃、旧施設では -18℃~-20℃です。
この冷蔵庫施設ではカンパチの生エサを保管しており、『エサの段階から商品』という意識をもって、 きびしく、きれいに管理していると自負しております。 生エサは 500トンが 3日で無くなってしまうので、 エサの安定供給のためには冷蔵庫施設は無くてはならない存在なのです。
また、環境保全や将来のことを考え、 新式の冷蔵はアンモニア式冷蔵庫を導入しています。 (2020年よりフロンガス施設は使用できません)

汚水処理施設

汚水処理施設
冷蔵庫施設と並んで重要な施設です。 この施設では、生エサを搬入してきたトラックの清掃と清掃時の汚水を処理するシステムを完備しています。 生エサの残りの片付けだからといって、海に流したのでは立派な環境破壊になってしまいます。 鹿屋市漁協では汚水処理施設できちんと清掃・処理することにより、海にやさしい取り組みを行っています。

◆環境を守るための活動

石鹸作り

あまもの育成
JF(全漁連)では 1970年代から海をきれいにする活動として 天然石鹸「わかしお」の開発・改良・普及活動を実施してきました。 鹿屋市古江でも婦人部主導で使用しており、また一般の方々にも購買部を通じて販売・普及活動を行っています。
近年では鹿屋市勤労婦人センターが啓蒙活動として行っている石鹸作りを参考に、 鹿屋市漁協婦人部でも家庭用廃油を材料にした石鹸作りを行っています。

「アマモ」の育成

海
「海のゆりかご」と言われるアマモ・ガラモ等の藻場は「海の生き物の産卵場」という重要な役割を担っています。 また、地球の温暖化の原因となっている二酸化炭素を吸収したり、 富栄養化の原因物質であるリンを吸収したりすることで、海洋環境を浄化する効果もあります。 しかし近年の海洋環境の悪化から、現存する藻場は減少傾向にあります。
鹿屋市漁協青年部では10年以上前から、アマモの育成とガマモの育成の2本立てで藻場造成活動を積極的に行っており、 特にアマモの育成については全国的に見ても良い成果を出しています。